エコー検査

エコー検査イメージ

エコー検査とは、超音波(耳で聞こえる音よりも周波数が高い音)を調べたい部分に当て、返ってくるエコー(反射波)を画像に映し出し、臓器の様子を見る検査です。当クリニックでは、以下の各種エコー検査を行っています。

頸動脈エコー

頸動脈エコーは、頸動脈(首の左右に1本ずつ走っている太い血管で、頭部に血液を送る重要な役目を担う)における動脈硬化の視覚的な診断が行える簡便な検査で、痛みもX線被曝も伴いません。動脈硬化を起こすと、血管壁が肥厚したり、硬くなったりしますが、その様子が超音波画像を見れば容易にわかります。このように頸動脈の動脈硬化の進行度を調べることで、全身の動脈硬化の程度が評価できます。また、慢性腎臓病を疾患している場合は、脳梗塞や心筋梗塞といった心血管障害のリスクを招きやすくなりますが、これら命にかかわる病気の発症リスクを推測することもできます。

腹部エコー

腹部エコーでは、腹部の皮膚表面部分に超音波を発信する装置を当てます。当てることで、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓などお腹の中の臓器を画像で確認できます。画像では腫瘍、結石、炎症などの異常が発見できます。組織の組成には、それぞれ基本的なパターンがあるのですが、腫瘍、結石、炎症などでは周囲の正常組織と組成が異なるため、超音波画像で見ると正常組織との境界にコントラストが生じます。このコントラストを見れば、異常がわかるのです。さらに腫瘍ではその大きさだけでなく、深達度(どのくらい深いところまで達しているか)なども調べられます。検査では、脂肪肝(肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態で幹細胞の30%以上が脂肪の場合をいう)をはじめ、肝血管異常、肝腫瘍といった肝臓の疾患や、腎臓の萎縮の有無をチェック(2つある腎臓が両方とも萎縮(8cm未満)している場合は腎萎縮であり、糖尿病でない限りは慢性腎不全の疑いあり)することができます。そのほかにも膵臓の疾患の有無や胆嚢に胆石があるかどうかということも調べることができます。

透析シャントエコー

透析シャントエコーとは、血液透析をスムーズに行えるように作成したシャントの狭窄および閉塞の予防を目的として行われる超音波検査です。検査では、超音波機器を用いて血管狭窄病変の確認をするほか、血液を取り出す際の血流の量なども調べることができます。同じシャントを使用し続けていると、形態的な変化によりシャントが狭窄や閉塞してしまうリスクが高くなります。定期的にエコーでシャントを診察することで、個々の患者さんにあわせた施術の時期を正確に把握することができます。