小児予防接種

乳幼児は抵抗力が未熟

小児予防接種

赤ちゃんや幼児は病気に対する抵抗力が未熟ですし、母親から授かった免疫(抵抗力)も生後数ヶ月が経過すれば弱まってきます。そうすると赤ちゃんの体は病気(感染症)に罹りやすくなってしまいます。病気に罹ってしまうと、時に重い後遺症が残ったり、生命の危険にさらされたりすることもあります。

個別ワクチンスケジュール」を計画します

現在の日本には数多くの予防接種があり、「どれを接種したらよいのか?」と戸惑われる保護者の方も少なくないと思います。それに予防接種のスケジュール管理は、一般の方には少々難しいものです。そんなスケジュール管理についても、ご相談ください。お子様一人一人の「個別ワクチンスケジュール」を計画いたします。

お持ちいただくもの

  • 予防接種予診票
  • 母子健康手帳
  • 健康保険証
  • 小児医療証、診察券(お持ちの方) など

※万一の副反応に備えて、接種後30分程度は接種場所の近くに留まっていましょう。接種当日はいつも通りの生活をして構いませんが、激しい運動は避けます。接種後、体調の変化が見られた際は、すぐに医師にご相談ください。

生ワクチンと不活化ワクチンについて

生ワクチン
生きた病原体(細菌やウイルス)の病原性を弱めたものを接種して感染させ、免疫(抵抗力)をつけるワクチンです。その病気に罹ったのと同様の強い免疫が得られます。そのため接種回数は不活化ワクチンと比べ、少なくて済みます。また、次に違う種類のワクチンを接種する場合は、4週(中27日)以上の間隔を空ける必要があります。
不活化ワクチン
細菌やウイルスにホルマリンや紫外線による処理を加え、免疫をつけるのに必要な成分だけを残して、増殖性や毒性を無くしたワクチンです。生ワクチンと異なり、十分な免疫をつけるには、数回の追加接種が必要になります(※接種回数は、ワクチンの種類によってそれぞれ異なります)。また、次に違う種類のワクチンを接種する場合は、1週(中6日)以上の間隔を空ける必要があります。

定期接種と任意接種

予防接種には、以下に記すように「定期接種」と「任意接種」の2種類があります。

定期接種

国が「一定の年齢になったら受けるように努めなければいけない」(接種の勧奨)と規定しているワクチンです。接種費用は対象年齢内・規定回数内であれば、基本的に公費で負担されます(対象年齢や規定回数を超えたり、指定の医療機関以外で受けたりした場合の接種費用は、全額自己負担となります)。

ワクチン 標準的接種期間 接種回数
2種混合ワクチン【不活化ワクチン】 11歳~13歳未満
(標準的な接種年齢は小学6年生)
1回
水痘ワクチン【生ワクチン】 1歳~ 2回
MR(麻疹・風疹混合)ワクチン【生ワクチン】 1歳~ 2回
日本脳炎ワクチン【不活化ワクチン】 生後6ヶ月~
(標準的な初回接種年齢は3歳)
3回

任意接種

定期接種以外の予防接種です。「任意」とは、受けなくても良い予防接種といった意味合いではなく、どれも大切なものばかりです。費用は基本的に自費になりますが、それでもやはり接種を受けられるよう、お勧めいたします。

※上記以外のワクチンについても、ご相談ください。
ワクチン 標準的接種期間 接種回数
おたふくかぜワクチン【生ワクチン】 1歳~ 2回
A型肝炎ワクチン【不活化ワクチン】 1歳~ 3回
インフルエンザワクチン【不活化ワクチン】 生後6ヶ月~小学6年生 2回
中学生~ 1回

集団生活に入る前に

小児集団生活イメージ

保育園や幼稚園などの「集団生活」に入ると、ウイルスなどの病原微生物に接する機会が急に増えてきます。入園前には、お子様の接種状況を改めて確認し、「接種漏れ」や「任意接種」などについては、可能な範囲で受けておくようにすると良いでしょう。